生米プロジェクト

会社退職→結婚→夫は日本に置いてヨーロッパに8ヶ月→夫と東京生活→2人でイギリスに引越し

ヨーロッパから帰国してまたヨーロッパに旅立つまでの話

6月に帰国してからというもの、随分とこの更新まで間が空いてしまいました。人生最大級の暇人期を過ごしていたにも関わらず、書きたい気持ちになりませんでした。それはめんどくさかったからということに尽きるのですが、いろんなことに整理がつかず、自分の現況を書き綴るほどさえの自尊心も湧かない、自己嫌悪感に満ちて鬱々とした気分だったというのが1番だったように思います。

 

結婚後に夫を置いて8ヶ月、身勝手ながらにヨーロッパのいくつかの国に滞在し、ボランティアやインターンをして過ごしていた私は、その後は転職も決まった夫の住む東京に帰ることにしました。夫は日系企業のイギリス支社勤務前提で転職したため、試用期間が終わればビザ申請し、秋〜冬には渡英することになっていました。

なので、半年程度しか日本にいない予定でしたが、東京にいる間に少し働いたり勉強したりして、渡英後に備える期間にしたいと考えていたのですが、、そう上手くはいきませんでした。

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日本帰国〜出国までの日々

2017. 6  フィリピンで語学留学していた転職前の夫に合流、一緒に帰国

2017. 7  1Kの夫の家に居候していたため、新居に引っ越し

      (引っ越し作業中、体調に異変を感じてていたら、妊娠判明)

2017. 7-8 切迫流産のような状況になり、医師より全家事放棄&ベッド上安静指示

2017. 9-12  安定期に入り外出し始めるも、ほぼ何もしないで過ごす

      2017. 11  渡英ビザ申請、引っ越し手続き開始

      2017. 12  日本出国

 

こんな感じでした。

思いがけず妊娠経過に問題があり、人生初と言っていいほど何もしない日々を過ごし、安静解除してからもそのままズルズルとほんとにほとんど何にもしませんでした。晩ごはんを作るぐらい。ほんとに産めるのかなと不安になり、欠陥品のような惨めな気持ちになり。後で振り返ったら無駄な時間過ぎて嫌になるんだろうなと考えれば考えるほどに嫌になり。何かすれば良いのに何も手につかず、呆けたようになっていました。

何か勉強したらいいのに何を勉強したらいいかわからず、したいことをしたらいいのにそれは罪悪感があり、遊ぶにもどこかへ行くにもお金を使うことも憚られ何にも投資できず。夫は、なんでもやればいいんだよ、好きに過ごしたらいいよと言ってくれていたのですが、好き勝手して帰ってきたくせに結局学ぶことも稼ぐことも楽しむこともできずにただただ夫ごめん、、でした。

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子どもが生まれたらこんな自由な時間はそうそうないとわかってはいるのに、とりあえず何かしようと思っても何も楽しそうに思えない、有益に過ごさないといけないと思うあまり逆に何もできない、そんな頭でっかちで何にも集中できない日々でした。

今はイギリスにやってきて、諸々の手続きを済ませたり新居を決めたり船便受け取り手続きをしたり、出産まで2ヶ月を切り、(半ば諦めのように?)いよいよなんだなと少し気持ちも落ち着いたかもしれません。

出産後の生活は今より大変になるだろうし、とはいえ既にとても社会復帰したい焦りもあります。子育てにも働き方にもいろいろな考え方があるし、いろいろ気にしてしまうこともありますが、子ども第一であることには間違いないけれど、何より夫婦でよく話をして、お互いの合意と協力のもとにあまり惑わされずにいきたいなと思います。

これを書くまでにも随分と時間がかかりましたが、今後はもう少し気楽にこちらでの生活のことを書いていきたいです。

Efterskoleを終えた後は

Efterskoleはデンマークの高校入学前の教育に当たり、生徒は1(or2)年通いますが、卒業後の進路はそれぞれです。生徒たちはどんな学校に通いどんな高等教育ないし職業教育を経験し社会に出ていこうとするのか、この部分を観察しました。

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義務教育を終えた後は、主に下記のような進路があります。
- STX(High school普通科高校)
- HHX(Higher commercial examination、商業高校)
- HTX(Higher technical examination、工業高校)
- 職業訓練学校(電気技師、整備士、調理、木工etc…)

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STXは進路選択先としても最も多いです。Efterskole同様自由な雰囲気ですが、急に生徒が大人びて見えました。ここでも講義はあまりなく、ディスカッションやプレゼン中心の授業です。

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次にHHX。商業高校と訳しましたが、日本の商業高校とは違い、普通科目以外にファイナンスマーケティング、経済学、国際経済といった科目を履修し、模擬企業を設立してビジネスを高校生のうちから学ぶようです。国際経済の教科書を見てみるとこれがなかなか面白く、実際の企業ケースを用いて学ぶようです。いくら高校生レベルとはいえ、例えば3年間マーケティングを学ぶと結構な知識量になるのではと思います。

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上の写真は職員室です。ちなみにどんな先生が高校生にビジネスを教えるの??!と思い聞くと、とあるマーケティングとドイツ語の先生は、ドイツに1年留学経験あり、マーケティング修士号取得という経歴。日本ではこのような学歴では教師を選ばないことが多いと思います。

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HTXは理数系科目を多く学ぶ学校です。HHXと同じく、将来大学で理数系に進学したい生徒が通う学校です。今回は時間がなく授業には参加できませんでしたが、雰囲気だけ見学させてもらいました。HTXより、多少オタクな空気が…!

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HHXとHTXは、元は卒業後働くための実用的学校だったそうですが、最近は高等教育に備える特色ある学校として人気が出てきています。とはいえ、STX, HHX, HTXの間にも、その中でも、学校の優劣はなく、あくまで自分に合った学校に通います。

最後の職業学校ですが、最近選択する生徒は多くないようです。しかし、教育内容としては大変充実しており、学内にカフェやレストラン、肉屋、整備工場等々、実際の職務にすぐ役立つようなカリキュラムとなっています。ただ、あまりに志望者が減ってきているため、来年度からは卒業試験で一定以上の成績を納めないと高校には行けなくなるようにし、こちらの学生を増やすようです。

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しばしさよなら、ヨーロッパ

Efterskoleを終えた後、私に至っては、プラハに戻った後はトルコのイスタンブールまで少し駆け足で進み、ヨーロッパにも一旦さよなら。久々に一人旅でしたが、バルカン半島はよかったです。

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特にマケドニアスコピエは、経験史上1, 2を争う奇妙な街でした。銅像が町中にこれでもかというほどにありました。政府は観光を推し進めたいらしいですが、だからってこんなに銅像作るって、冗談なのか狂気の沙汰なのか、そんなところをくすぐる感じ、あまりないので久々に興奮しました。

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奇妙順だと、
No.1 Ashgabad, Turkmenistan
No.2 Skopje, Macedonia
No.3 Tokyo, Japan てとこです。

やれやれ。

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デンマークの授業風景

黒板の前の先生。インノケンティウスサンセイ、ジョヴァンニ・ボッカッチョ…呪文のように唱えられる遠い昔々のどこかの国の登場人物たち。爆睡、内職、妄想、飲食、授業妨害…古今東西、授業中に集中力を失ったことがないと言う人の方が、少ないのではないでしょうか。今回は、デンマークの授業風景について書きます。

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気楽な雰囲気、実社会での活躍を考えたカリキュラム

しかし私のいたEfterskoleでも、見学に行った小学校や高校でも、日本人が一度は経験したことがあるような一方通行な講義風景はほとんど見かけませんでした。5分程度の説明があった後に問題を解かせて先生が理解度を確認して周ったり、Q&A形式、プレゼンという、参加型ばかりでした。私が授業にお邪魔するのも、はいどうぞ〜、という感じでした。この気軽さ、フットワークの軽さは日本ではなかなか難しいのではないでしょうか。そしてこのおかげで、私たち部外者もたくさんチャレンジさせてもらい、たくさんのことに関わらせてもらうことができました。

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ある時校長先生は、「まあ、先進的と言われる教育を行ってるという自覚はあるけども、デンマークなんて人口500万人なんだから、教育実験国ってことでいいんだよ。ダメだったらやめたらいいし、いいならみんなマネしたらいいんだ」とウインクしながら言いました。

下の写真は国の統一試験の風景です。結構な姿勢ですが、足が長いのでしょうがないですね。

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パソコンとの付き合い方

教科書ではなく、オンライン記事や教師の選んだプリントなどもよく使われていました。以前書いた通り、中学生以上は授業にパソコンを常に持ち込みます。しかし、パソコンし放題なので、授業中にFacebookYouTubeを使用している子も。高校見学の際に先生から聞いた話では、「高1までは注意するけど、教師の話を聞かずに授業から学ばないのは自分の責任だよ」と伝えるそうです。パソコンを取り上げよ!という意見もあるかもしれませんが、よく考えてみれば昔でも授業中に絵を描いたり手紙交換したり携帯を見たりと、いつの世も集中しない状況はあるので、目くじら立ててもしょうがないのかもしれません。

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基本的には、こちらで最も問題とされるのは騒音などで他人の邪魔をすることで、先生によって許容基準はかなり大きく異なりますが、逆に迷惑にさえならなければ机に足を乗せていようが寝転がっていようが構わないというスタンスが多く見られました。追放の対象になるのは迷惑行為と違法行為。これをすると退学になります。

よく言えば自由ですが、厳しく見れば自己責任。その姿勢を非常によく理解することができました。私の通った地元の公立小中学校は荒れていて、いじめも授業崩壊のようなものもありました。一方で問題のある生徒の家に頻回に家庭訪問をしたり、部活に熱心な先生もいました。そんな話をしたら、日本人は大人しいんじゃなかったのか?そんなやつ退学にならないの?と同僚に言われました。

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デンマーク滞在を終えて

デンマークについてはもう少し書くつもりですが、既にデンマークの学校滞在は終えてしまいました。その後数日プラハに戻り、プラハ時代の大家のエレナさんと動物たちと平和に過ごしていました。

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ちなみにデンマークの学校の話をしたら、チェコの教育は日本よりゆるくてデンマークよりはピシッとした、中間ぐらいだそう。パソコン導入の話もあったようで、数年前に小学校で試験導入されたもののやはりよくないという判断が下り、今のところ使われていないようです。チェコは日本より物価も安く、日本の方が発展していると言えますが、旧共産時代の名残からか、医療・教育といった公共サービスは大変充実していると思います。

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久々のプラハは緑がぐーんと多くなっていて、さらに素敵さを増していることに嬉しくなるとともに時間の流れを感じました。そして道中はバルカンに飛び、東へ東へと、ぼちぼち、でも駆け足で帰り、本日フィリピンはマニラにいます。この後セブ島での語学留学を終えたオットとパラワン島というところで半年ぶりに合流し、少しゆっくりしてきます。ついにです。

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デンマーク教育にみる、全体包含手法

小難しいタイトルになりましたが、最初「共存」としてみたのですが、書いているうちに、これはどちらかというと「包含」だなと思いました。貧富、性別、身体能力、出自、職業。あらゆる人々が様々な観点でマイノリティや弱者となる可能性がありますが、これに対するこの国の取り組みも、また面白いところです。

職業的ヒエラルキーをなくせ

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私が今の学校に着いてすぐ、ここには何人先生がいますか?という質問をしたときのこと。その答えは、「先生?教科を教えるという意味なら、13人くらいだけど、私たちは教師だけでなく、キッチン・掃除・補修といったあらゆるスタッフ40人全員で生徒の教育に当たっている。キッチンスタッフが料理の授業を担当したり、生徒は1年のうち1週間授業を休んでキッチンの仕事をすることになっていて、その間はキッチンスタッフの指示を仰ぐ。清掃スタッフが寮の生活指導にあたることもある。みんなで生徒に関わるチームだから」でした。とはいえ、どうしても清掃・キッチン業務はヒエラルキーの下にあるという生徒の目もあるのは事実ですが、ヨーロッパ的なアカデミック>職人という序列を可能な限り無くしたいという姿勢が伝わってきます。

 

皆が同じ空間で勉強するには

先日小2クラスを見学したときのこと。私は窓際に座らせてもらい、授業を見学させてもらっていました。机はコの字型配置でしたが、ふと後ろを見ると、謎の席!少年が出窓にハマっている!!!

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よくよく教室を見渡すと、窓際の少年を含む4人の席はポツリポツリと離れていました。(先生の真ん前、教育の端、ついたての向こう...)

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この子たちは、診断こそないものの、学校生活上サポートが必要、とされると思われる子たちだそうで、親への相談の上このような席にいます。集中できない、他の子に高圧的な態度をとる、といったような子たちです。とはいえずっとここに固定というわけではなく、まだ小さいので、適宜席は変更し、生徒にとっての最適環境を見つけるそうです。

 

 

あらゆる生徒の受け入れは、システムにより成立する

ところで、どの学校を訪れても感じるのは、大小問題はありつつも皆落ち着いて平和だということです。Efterskoleのような私立学校ではドラッグ、いじめ等は退学対象になるそうですが、例えばアメリカの学校で聞くような、問題を起こしたら即退学!という風でもないようです。

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私が訪問した地元の0~9年生学校のすぐ隣には、養護学校が附設されていました。しかし、学校側はできる限りあらゆる生徒に家の近くの地元の公立学校に通ってもらうよう努力するそうです。素晴らしい取り組みですが、これはデンマーク人の気質や文化が優れているとか、実は単にそう美しい話だけでもありません。

通常デンマークの義務教育では皆家の近くの公立学校に進学しますが、その場合政府から学校に対し年間60,000DKK/人(100万円)の予算が与えられます。しかし、そこから学校の都合で生徒を他の学校に転学させる場合、転出先の学校に300,000DKK/人(500万円)を支払わなければなりません。これは普通学校のすぐ隣に附設されている養護学校に行かせる場合も同様で、この場合学校としては、1人の転出で生徒5人分の予算を失うことになります。Efterskoleなどを除き公教育がメインのデンマークでは、裕福だったり教育熱心な家庭の生徒もいるため、単に問題のある生徒を放置するわけにもいかず、なるべく良い形で全生徒に通ってもらえるように知恵を絞らなくてはならないのです。

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難民を社会に受け入れる工夫

また、ヨーロッパと言えば難民問題も取り上げられていますが、こちらでは難民認定されると、特に地方に居住区指定されますが、子どもたちの教育については、その地域の中でも近隣の指定教育機関に集められます。そこでは難民だけのクラスがあり、まずその中でデンマーク語を会得させ、遊びから始まり徐々にデンマーク人との生活に馴染ませるとのことです。各言語で授業をしてあげるのか?と聞くとそうではなく、子どもはそのうち覚えるから、とのこと。難民同士のつながりを持たせ、小さな環境で地元住民と関わり、社会に溶け込んでもらうのです。

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生き物は異物に対して不寛容なもの

とはいえ、デンマーク国民党(Dansk Folkeparti)という超排他的主張を持つ政治団体も一定の支持を得るデンマークデンマーク国民党 - Wikipedia

私が聞いたところでは、「あなたはデンマークを愛していますか?イエス?それならあなたも支持者です」といったわかりやすいフレーズで若者の指示も獲得しようとし、お年寄りには、移民は社会福祉を脅かす存在として必要以上に恐怖を煽っているだけなのよ、とのことでした。

www.humanityinaction.org

こうした政治政党の存在は、高福祉国家的な社会的取り組みと表裏一体なのかもしれません。

ハイテク!デンマーク式教育

授業はパソコン必須

デンマークの学校に来て驚いたのが、教育へのIT導入度です。さすが北欧教育。期待を裏切りません。

こちらでは7年生(中1相当)から、生徒は学習にパソコンを使います。大学のように、教室にパソコンを持ち込み、メモに作文は手書きなんてほとんどなく、調べ物はGoogle

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これを聞いて、みんながみんなパソコンを持ってるとは限らないんじゃないの…?と思ったのですが、学校がまとめて購入するので1台あたりの費用が安価となるため、パソコンを購入する余裕のない家庭には学校から貸与も可能なので大丈夫とのこと。とはいえほとんどの生徒が自分のものを使用しているそうです。低学年の教室にも、電子黒板はあります。

教科書も宿題もオンラインで

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各学校にはそれぞれイントラのWEBページがあり、宿題もここで確認&提出。保護者連絡もここ。7年生以上は教科書もない科目ばかりで、代わりにオンラインサイトやWEB記事で学習したりします。社会科WEBサイトの一例↓

www.clioonline.dk

PTAコミュニケーションもオンラインで

保育園見学をした施設では、子を預ける親は、Check-in/outを登園時に記録していました。退園時には当日の昼寝時間や食事状況も確認できます。

学校のイベントや時間割などは、校内の電子掲示板に表示されます。

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体育のテストもスマホ&パソコン大活躍

体育の授業でも、今日はテストの準備の日だからつまらないかも、と言われて見たものは、スマホやPC片手に集まる生徒たち。試験内容は、あるテーマについてグループでダンスや球技で表現をするもので、生徒はYouTubeで動画検索などをしながら、どんな内容にするか話し合っていました。50m走やハンドボール投げのような、身体能力測定試験は4年ほど前にやめたそうです。

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特に着替える意味も体育館でやる意味もないかとは思いますが。。こんなものを見ていると、持久走や50m走や倒立前転のテストはなんだったんだ、、と思えます。いい学校へ行くために体育の実技にも励む日本人学生に泣けてきます。。(この点については、同僚のドイツ人やイタリア人にもおかしいよと言われました。体育実技が高校進学に関わるって、スポーツ校へ行くわけでもないのに?と言われました。)

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試験?Facebookでもなんでも使ってOK!

さて、今週は9, 10年生の統一試験。試験監督として参加しましたが、チャット等のコミュニケーション以外のネット接続は全てOK。ググろうがFacebookに繋ごうが、どうぞご自由に、です。

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今日のデンマーク語のテスト開始早々にも、わからない単語はオンライン辞書で調べまくる生徒たち。これは、文章を読んでその意味に相応しい単語を選ぶという選択問題だったようです。それって、デンマーク語能力の試験じゃなくて、いかにパソコンをきちんと使いこなせるかじゃないの、、???!と思えます。

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ちなみに3時間半の長丁場ではありますが、試験中は音楽を聴き、ブランケットにくるまりと、皆とってもリラックス状態。ちなみにこれは試験官の私たちも同様で、先生たちも生徒に微笑みかけたりお菓子を食べたり絵を描いたり新聞読んだりパソコンで仕事したり、、、、と、なんでもありでした。

 

ちなみに食事をしていいのは生徒も同様で、途中パンや果物、クッキー、人参といった食べ物も配りました。もちろん持ち込みも可能で、音を立てなければなんでもいいそうです。

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試験会場は体育館に椅子と机を設置した特設会場でしたが、下の写真の彼女は家族写真に電飾に、、と、超アットホーム空間を作り上げていました。

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試験とはどうあるべきか?知識は必要ないものか?

私が中学生の時のテストでは鉛筆消しゴムぐらいしか持ち込みできなかったと思いますが、そんな風に飲み食いできなくて好きなものに囲まれることもできず、気温にも自由に対応させてもらえないだなんて、人生ではテストか刑務所か病気かくらいなものでしょう。わからない時にパソコンやスマホに手が伸ばせない環境もそんなにないと思います。そう考えると、テストを嫌なものにしない、日常に近づける、現実世界をより良く生きていくための力を測る場とするーそういう意味でのインターネットを使った教育というデンマークでの試みは、大変興味深いです。

とはいえ、知識は何かを考えるときの基礎となり、とっさの会話にも必要とされるものだとも思います。暗記重視教育で育った日本人として、こうも正反対なものを見ると、正直賞賛だけでなく疑問もわんさか浮かびます…( ꒪⌓꒪)

夫、妻に乗せられるがまま、海外就職

私が「えーい!日本を出る!」と言ったところ、仕事落ち着いたら一緒に行く!との提案により結婚。その後、同居もままならぬまま日本に置いていかれた我が夫。半年前に、Facebookで夫の職探しのお願いをしましたが、おかげさまで先日転職先が決まりました。

しばらく先になりますが、年内には二人でイギリスに住む予定です。場所はロンドン、、ではなくブリストル。欧米人の友人からは「クールじゃん、いいとこだよ!」と軒並み好反応で、様々な活動家や団体が存在するようですが、一体何があるのやらです。

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しかし、英語に不安のある夫の先日のTOEICは670点。今後の身を案じ、昨日から1ヶ月間フィリピンのスパルタ語学学校に行っています。。元々ドメスティックなパソコン将棋オタクだった彼は、これまでのところ私に振り回されるままにたくさんのことにチャレンジしてくれています。しかし、未知の世界に対し、ヒー!となってソワソワしてます。特にまず今後のフィリピン生活を心配中。

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夫目線では、こんな感じの状況。
・業務多忙の中、海外就職向け転職活動&英語学習した
・のんびりしたい有給消化を、超スパルタ学校で1日10時間勉強
・心配性なのに、途上国で初めて1ヶ月過ごす
・怖がりなのに、ついでにダイビングの免許も一人で取らされる

 

でも、到着早々ダイビングのライセンスを週末に無事取得し、換金所でボラれかけたり様々あるようですが、英語もなんとか伝わっているようで、ほのかな自信を感じます。3月頃から仕事の合間を塗って毎日オンライン英会話のRarejobを予習も含め毎日こなしていただけあります!

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1ヶ月後の夫の進化に期待しつつ、またひとつ物事が進んでいくなーと思っています。常日頃超努力家で、成長力がすごいです。「俺は、成長しかしない!」と真面目な顔で言ってくれますが、まさにその通り、有言実行の男です。応援し続けたら、いつかウルトラマンぐらいになる日が来るかもしれません。がんばれ〜

 

というわけで、私もこれに合わせ、6/2に帰国することにしました。半年ほど日本にいる予定です。この微妙な期間、何をしようかか考え中です。今の会社もとってもいい会社なのに、本当に退職して、さらにチャレンジしようとしている姿を見ていると、尊敬です。以前の夫は上司の方にもとてもよくしてもらっていたようで、結婚パーティにも来てもらったにも関わらず退職ということになってしまったので、私も頑張らないとです。面白そうなことがあれば教えてください!

Efterskoleでの授業と学校の仕組み

現在滞在しているデンマークの9年生、10年生(中3〜高校入学前)を対象としたの生徒のための私立学校、Eftereskoleですが、時間割は、1日に90分×4の授業(金曜は3つ)があり、2学年の生徒が同じ教室で学びます。ただし、国語・英語・ドイツ語・数学・物理はレベル別授業です。

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10年生は通常教育を普通学校で終えているため、Efterskoleでの1年は9年生に比べ履修科目の自由度も高いです。例えば卒業後その科目が必要ないため、ドイツ語や物理を履修しない代わりに、Kursusfagという、自由科目のようなものに出席している10年生も多くいます。

10年生をEfterskoleで過ごす生徒たちは、当然Efterskoleに行かない同級生に比べ、高校進学が1年遅れることになりますが、特に誰もそれは気にしていない様子。Efterskoleに進学すると、寮生活や様々な授業を経て、人間関係に自信を持ち、自分のやりたいことがより明確になり、自分のことを人にうまく伝えられるようになり、心身ともに成長するようです。

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特徴的なのが、火曜(TIRS)15:00~と水曜(ONS)13:00~の午後の授業で、この時間は全生徒が音楽や写真、バドミントン、フードラボ、女子活動?、男子活動?、探索?といった、自らの興味に合わせた授業に出席します。生徒たちは1年を通してこの1つのクラスに出席し、年度の途中でこのクラス単位で世界各地に3週間ほど出かけます。例えば探索?の授業だと、アフリカに出かけて現地生徒と一緒に授業を受けたり、フードラボではシチリアで料理について学んだりします。実地体験、のようなものでしょうか。

各授業毎に30分の休憩があり、食事は1日6回!楽しそうな授業が多いですが、寮生活であり、平日毎朝7時の散歩から18:00までは拘束されるため、トータルで学校で過ごす時間は長いです。

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先日は写真の授業で豚牧場に行くよ!と言われ青空の下の可愛い豚たちを想像していたのですが、食育的要素を兼ねていて、生徒ばりに学んだ私でした...猫も人も入り放題だったのはびっくり。とはいえ、特に押し付けがましく「みんなの食べ物はどこから来てるのか学びなさい〜」といったような話はなく、淡々と豚の様子を見ながら写真を撮っていました。先生に聞くと、みんなこういう現実は理解してるからね、とのこと。もっと早い段階で食育教育がなされているのかもしれません。

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こうした授業はこのEfterskoleのウリであり、写真を学びたい、アフリカに行きたいといった理由でこの学校を選択する生徒も多いです。他のEfterskoleでは、例えばスポーツや音楽に特化したりと、設備や授業、方針も様々。

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私立なので費用がかかりますが、国の補助もあり、世帯年収による6段階のレンジに基づき、530万以下では65万、1440万以上では105万程度を支払います。これは一部費用を除く寮費・食費・授業料を含むので、かなり安いと言えるのではないでしょうか。それでも経済的に厳しい家庭には、特例的補助もあります。

 

このため、決して全生徒が行けるものではありませんが、Efterskoleはデンマーク国民にとって身近なものであり、またこの国の国民性や文化を形作るものの一つなのでしょう。