試写会:好きにならずにいられない
試写会のチケットをもらった。
アイスランド・デンマーク映画の「好きにならずにいられない」という作品。
ゲストスピーカーは放送作家の鈴木おさむ、たんぽぽの川村エミコ。女性限定試写会で、このポスター。ゲスト両名も、映画にちなみ、自身のイタいけれども甘い恋愛話を交えながら、映画の魅力などを語っていく。きっとイケてないおっさん(主人公:フーシフーシ)ががんばって、幸せになって、あ〜、ピュアな気持ちって大事なんだ!身の回りの冴えないけど素敵な人、いるよね☆的な内容なんだろうなと思っていた。きっと、私以外の観客も、そういう期待があったろうと思う。
しかし!!!
哀れフーシよ、最初っから最後まで、結局全っ然報われない。北欧映画にありがちな、ダークな色使い。一体いつ、バラ色画面になるのだろうと思いながら観ているうちに、エンディングとなり、同じく期待を裏切られたと思われる女性達は皆、無言で立ち去っていった…
私は、暗い映画、皮肉っぽい映画、ヨーロッパ映画、どれも好きなんだけれど、今回の作品は本当に残念だった。日本で売るためかもしれないんだけれど、こういう、あざとさのある作品展開の仕方をすることで、例えばヨーロッパ映画への足が遠のいてしまう、なんてことにならないかと思う。
ちなみに、英題は、'Virgin Mountain' -You can't avoid life forever- とある。
フーシは童貞でもあったので、このタイトルはとてもいいと思う。これを最初から見せられていたら、きっと、「ああ、人生酸いも甘いもある。甘くないね、うん、甘くないよ…」と、まあフツーの印象だったと思うのに。
タンポポの川村さん、いい人そうだったけど、ほんとにこの映画でキュンとしたんだろか。罪悪感に苛まれたりしないんだろうかと、ちょっと思ってしまった。
2枚を見比べてみてほしい。詐欺的だ。